高校化学その10 反応熱 ヘスの法則 授業の予習にもセンター試験にも大学入学共通テストにも使える高校化学講座
今年度は大学入試センター試験の最後の年で、来年度からは大学入学共通テストが始まります。
そこで、これから何回かに分けて大学入試センター試験にはもちろん、来年度からの大学入学共通テストにも使える考え方をご紹介しようと思います。
高校3年生は大学入試センター試験に向けて、そして高校1,2年生は大学入学共通テストに向けて、記事をフル活用してほしいです。まだ、化学がそこまで進んでいない場合でもついていけるように基礎から分かりやすく解説します。
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まず、2つの試験の違いは、大学入試センター試験では、暗記中心の問題が出題されるとするならば、大学入学共通テストは、身の回りの事柄を化学と絡めた問題が出題されるということです。
つまり、これからは暗記に頼らない思考力が必要とされます。
しかし、大学入試センター試験でも、難関大学を目指す受験生は、高得点が要求され、暗記だけで高得点を取ることは難しいので、また、ハイレベルな二次試験が待ち受けているため、必然的に思考力を養う必要があります。
この記事で基礎知識を確認しつつ、しっかりと思考力をつけていきましょう。
画像はすべてフリー素材やSNSからのものとなります。
前回の記事
https://tutorkun.hatenablog.jp/entry/2019/10/07/005832
反応熱
化学反応で発生するまたは吸収される熱量のこと。化学反応には発熱反応と吸熱反応があります。
反応熱の種類は4つあります。
燃焼熱、生成熱、溶解熱、中和熱です。
そして、反応熱を学ぶには欠かせないのが、熱化学方程式です。
熱化学方程式
化学反応式の右辺に反応熱を書いて、両辺を=で結んだ式です。
ここで大切なのが、燃焼熱なら完全燃焼する物質の係数を1とする、生成熱なら生成物質の係数を1とする、など反応熱によって注目する物質の係数を1としないといけません。
具体例は燃焼熱のところに示しました。
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燃焼熱
物質1molが完全燃焼するときの反応熱。
例えばメタンの完全燃焼の熱化学方程式
CH4(気)+2O2(気)=2H2O(液)
+CO2(気)+891KJ
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生成熱
化合物1molが生成される時に生じる反応熱。
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溶解熱
溶質1molが多量の水に溶けるときに生じる反応熱。
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中和熱
酸と塩基の中和反応で水1molが生じる時に発生する反応熱。
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反応熱と生成熱の関係
反応熱=生成物の生成熱の総和-反応物の生成熱の総和。
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発熱量の求め方
発熱量Q=質量m × 比熱c ×温度上昇度ΔT
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ヘスの法則
物質が変化するときの反応熱の総和は、反応の途中の経路や方法には関係しない。
つまり、反応熱は物質の種類と状態だけでしか決まらないということです。
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問題に出やすいところ
反応熱を求める問題が頻出です。
何を1molとしているのかに注意して計算しましょう。
また、ヘスの法則を語句で聞かれたり、正誤問題として聞かれたりとよく出やすいです。
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今回のポイント
反応熱って?
4種類言える?
それぞれどんな反応熱?
熱化学方程式の書き方は?
ヘスの法則って?
ではまた。
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