高校化学その9 凝固点降下、沸点上昇、蒸気圧降下 授業の予習にもセンター試験にも大学入学共通テストにも使える高校化学講座
今年度は大学入試センター試験の最後の年で、来年度からは大学入学共通テストが始まります。
そこで、これから何回かに分けて大学入試センター試験にはもちろん、来年度からの大学入学共通テストにも使える考え方をご紹介しようと思います。
高校3年生は大学入試センター試験に向けて、そして高校1,2年生は大学入学共通テストに向けて、記事をフル活用してほしいです。まだ、化学がそこまで進んでいない場合でもついていけるように基礎から分かりやすく解説します。
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まず、2つの試験の違いは、大学入試センター試験では、暗記中心の問題が出題されるとするならば、大学入学共通テストは、身の回りの事柄を化学と絡めた問題が出題されるということです。
つまり、これからは暗記に頼らない思考力が必要とされます。
しかし、大学入試センター試験でも、難関大学を目指す受験生は、高得点が要求され、暗記だけで高得点を取ることは難しいので、また、ハイレベルな二次試験が待ち受けているため、必然的に思考力を養う必要があります。
この記事で基礎知識を確認しつつ、しっかりと思考力をつけていきましょう。
画像はすべてフリー素材やSNSからのものとなります。
前回の記事
https://tutorkun.hatenablog.jp/entry/2019/10/06/010242
沸点上昇・蒸気圧降下
溶液の沸点は、水分子が外に出るのを邪魔しようとするものがあるので、より激しく水分子が運動しなければならなくなり、結果的に沸点が上がります。
このことを沸点上昇といいます。
蒸気圧曲線とは状態図のうち、液体と気体を分ける曲線のことです。
つまり、上の図の液体と気体のところを切り取った図が蒸気圧曲線の問題で出題されます。
蒸気圧曲線が上に移動したら、液体になるのか気体になるのか、といったことも問われるので、蒸気圧曲線を単独で覚えるのではなく、状態図から考えていきましょう。
さて、先ほどの沸点上昇に伴い、蒸気圧曲線は左に移動します。
つまり、圧力で見ると下に平行移動していて、蒸気圧が小さくなります。
このことを蒸気圧降下といいます。
また、どれくらい沸点上昇したのかを示すものを沸点上昇度といい、以下の式で求めることができます。
沸点上昇度Δt(K)
=モル沸点上昇度Kb(K・kg / mol)×質量モル濃度m(mol / kg)
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凝固点降下
溶液が凝固する時に、溶媒だけが凝固していき、溶質がそのままなので、質量モル濃度が低下していき、凝固点が下がっていきます。
このことを凝固点降下といいます。
どのくらい凝固点が下がったのかを示す凝固点降下度は以下の式で求められます。
凝固点降下度Δt(K)
=モル凝固点降下Kf(K・kg / mol)×質量モル濃度m(mol / kg)
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こんな問題が出る
沸点上昇度、凝固点降下度を求める問題が多いです。モル沸点上昇やモル凝固点降下は与えられている場合が多いので、覚えなくていいです。
また蒸気圧曲線を上下や左右に移動した時に状態をどうなるのかを問う正誤問題も出やすいです。
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まとめ
凝固点降下とは?求め方は?
沸点上昇とは?求め方は?
蒸気圧降下とは?
蒸気圧曲線はどの図から切り取ったもの?
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